命の番人

俺が東尋坊に行った理由。

２年前か…それぐらいに何気なく点けてたＴＶで取り上げられてた
自殺志願者に声をかけるおじさん「茂さん」
当時の悩みもあり、病もあり…あまりに響く言葉に震え感動した。

日本一周を決めたときに真っ先に決まった行き先。
それが東尋坊。
そして、今日！念願叶って会ってきました。

ＴＶで見たお餅屋さんそのままで。
「昨日電話したもんです！」
と走って近寄る俺に第一声。
「普通のおっちゃんや。」
って俺の背中を叩いて家に入れてくれた。

すげぇ…感謝の言葉が書かれた壁一面の手紙や色紙、絵。
俺が座ってから休まる間もなく郵便が届く…日本だけじゃなく海外からも。
開けるとやっぱり感謝と応援の言葉。

俺が茂さんに会って聞きたい事はたった２つだけだと昨日の夜に気付いた。

何故この活動をするのか？

どんな気持ちで自殺志願者と向き合っているのか？

俺はあまり公にはしないけど鬱病を抱えていた。今も抱えてるのかもしれない。
だからこそ聞きたかったんだ。

答えはあまりに簡潔で…でも流石だ…重かった。否、わかってるって感じ。

悩み相談を偽善でやってる、ボランティアを
見栄や暇潰しでやってる訳じゃないってすぐわかる答え。

東尋坊での自殺者の数…
それに対策を打たぬ行政…
観光地として先走りする自殺の名所と言うレッテル…
誰かがやらなきゃいかん！だから自分がやる。

大した事は出来ん。泣いてる人が目の前にいるから声をかける。それだけ。

真顔になった茂さんの目、言葉の力…文章下手だから
説明不足かもしれないけど…俺が想像してた茂さん以上だった。